相続人の中に行方不明者がいる場合
遺産分割協議には、基本的に全ての相続人が参加しなければなりません。
一部の相続人が欠落した遺産分割協議は無効です。
それでは,相続人のなかで行方不明者がいる場合,行方不明者が見つかるまで永遠に遺産分割協議を進めることができないのでしょうか。
このような場合、法律上用意された手続を適切に利用することにより,遺産分割協議を進めることができます。
不在者財産管理人の選任
行方不明者の住所地を管轄する家庭裁判所に対し、不在者財産管理人の選任を申し立てる方法があります。
家庭裁判所に審判を申し立て,行方不明者の不在者財産管理人に遺産分割を行う権限を付与してもらいます。
行方不明者の代わりに、権限を付与された不在者財産管理人が遺産分割協議に参加するので、遺産分割協議を進めることができます。
失踪宣告
所在ばかりでなく消息も不明である相続人がいる場合には、家庭裁判所に対し、失踪宣告を申し立てます。
失踪宣告がなされると、その相続人は法律上死亡したものとみなされ相続人の資格を失うので,、残りの相続人だけで遺産分割協議をすることが可能となります。