自筆証書遺言と公正証書遺言Q&A
Q 自筆証書遺言とはどのようなものですか?
A 本人が、本文の全文、日付、氏名を自筆で書いた書面に捺印して作成する遺言書です。
一見最も簡単で費用もかからず、手取り早いように思われますが、法律上禁止される事項を書けば無効となってしまってしまいます。また、内容が不明瞭な場合には余計に相続が揉める原因となってしまいます。
Q 自筆証書遺言はどうやって作成するの?
A 自筆証書遺言作成のポイント(民法968条)として以下のことがあげられます。
1.全文を自筆で書くこと
2.用紙は自由
3.縦書き、横書きは特段の制約はなし
4.筆記具は自由(ボールペン、万年筆等制限はありません)
5.日付を自筆で記入すること
6.氏名を自筆で記入すること
7.捺印をすること(認印や三文判でも構いませんが、実印が好ましい)
8.修正・変更する場合には当該箇所に押印し、その上部に修正・変更の箇所と内容を付記し、署名すること。
Q 公正証書遺言とはどのようなものですか?
A 公証役場にて、公証人と2名の立会人のもと作成する遺言書です。
内容が正確であるか確認の上、原本は公証役場にて保管します。一番確実な遺言書で、裁判所の検認手続きも不要です。
Q 公正証書はどうやって作成するの?
A 公正証書遺言の書き方とポイント(民法969条)として以下のことがあげられます
1.証人2人以上の立会いのもとで、公証人役場へ出向く
2.遺言者が遺言の内容を公証人に口述する
3.公証人がその口述を筆記する
4.筆記した物を遺言者及び証人に読み聞かせ、または閲覧させる
5.遺言者および証人が筆記の正確なことを承認したうえで、各自が署名捺印する
6.公証人がその証書を法律に定める手続きに従って作成されたものである旨を付記して、これに署名捺印すること
Q 証人・立会人は誰でもいいのですか?
A ①未成年者、②推定相続人・受遺者とこれらの配偶者・直系血族、③公証人の配偶者、4親等内の親族などは、証人・立会人になることはできません。
利害関係があり、遺言内容に影響を及ぼす危険性があるからです。
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