平行線となっていた協議に弁護士が介入し、法定相続分に従った遺産分割に至った事例
1 事案の概要
ご依頼者様は,被相続人である父親が亡くなった後,法定相続人である兄妹と遺産分割協議を行っていました。
相手方である相談者様の姉にあたる方は,法的には間違った知識をもとに,相談者様が受取人になっていた生命保険金も遺産分割の対象となると強硬に主張し,当事者同士の協議は平行線を辿っていました。
そこで,相談者様は法的に正しい遺産分割が行われるべく,当事務所にご相談に来られました。
2 解決までの道のり
ご依頼を受けた弁護士は,相手方に対して,速やかに書面での通知を行うことにしました。
その際,一般的な通知を送っても,従前同様に平行線を辿ることが想定されたことから,法的知識にあまり精通していない一般の方でも理解がしやすいよう,相続財産に関する文献の写しを添付し,手紙でも丁寧な説明文を添付したうえで,受任通知を相手方に郵送しました。
その結果,相手方は我々の説明に納得してくれ,法定相続分に従った遺産分割が成立しました。
3 弁護士の目
一口に遺産分割と言っても,実際には,相続人の範囲や遺産の内容,分割方法については,専門的な知識が必要になることが多いです。
本件のように,悪気はなくても,間違った又は中途半端な知識を持って協議を行うと,無用な混乱や紛争を招くことがあります。そうしたき,専門家を間に立てることで,法に基づいた適切な解決に速やかに至ることもあります。
遺産分割の内容や方法について疑問がある方は当事者同士で悩まず,一度弁護士にご相談されることをお勧めします。
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