疎遠な兄弟と連絡を取り、遺産分割をスムーズに行った事例
1 事案の概要
ご依頼者様は,数十年来疎遠だった父が遺産を残して亡くなったが,父には他にも母親の異なる子(ご依頼者様から見ると兄弟)がおり,その兄弟と相談者様は面識も交流もないため,どのように手続きをしたらよいかということで,ご相談に来られました。
2 解決までの道のり
法律上は被相続人(亡くなった方)の子は前妻の子であっても,後妻の子であっても等しく相続人として権利を有しており,相続人全員の協議が成立しなければ,遺産分割は原則,できません。
したがって,ご依頼を受けた弁護士は,戸籍等をたどり,その面識のない兄弟の住所等の調査を行ったうえ,事情をご説明するお手紙の送付を行いました。
その結果,本件では幸にして相手方のご兄弟からすぐに返事をいただき,話し合いの結果,速やかに法定相続分に従った遺産分割が成立しました。
3 弁護士の目
一口に兄弟と言っても,実際には,様々な事情により疎遠であったり面識のない場合もあります。
しかし,そのような場合でも,上記のとおり,遺産を分割するためには全相続人の関与が必要です。
ただ,ご本人で疎遠な相続人の戸籍を辿ったり,住所を調べて連絡を取ることは大きなストレスを伴うことも想定されます。
そうしたきに,専門家を間に立てることで,専門家が調査を行ったうえで交渉を行うことで法に基づいた適切な解決に速やかに至ることもあります。
遺産分割の場面で,相続人間に疎遠な方があり,連絡方法等で困っていらっしゃる方は,お一人で悩まず,一度弁護士にご相談されることをお勧めします。
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